紫雲膏
バドゥン膏
- 2010.02.17 Wednesday
- 紫雲膏
紫雲膏を作りました。
と言っても、ラードの代わりにコクムバターを使い
せっかく生薬を抽出するなら石鹸用のオイルも一緒にって事で
作業工程順を微妙に変更しました故、
紫雲膏と呼べる代物かはわかりません。
したがって、バドゥン膏と命名致しました。
(命名したのはコマル師匠でありますが・・・)
ちゃんとした紫雲膏の作り方はコチラ
はい、材料です。
↓に全て写っております。
胡麻油は太白を使用しております。
当帰・紫根・コクムバター・黄蝋(未精製蜜蝋)
油を180℃でよく重合させます。(約一時間程)
ホットケーキみたいな香りが充満してきます。
重合したら・・・↓
当帰を入れます。
ホットケーキ臭がかりんとう臭へと変化しました。
夜中にこっそりホットケーキを作って
こっそりひっそり食ってると思われやしないかと
後ろめたくヒヤヒヤしながら黒くなるまで揚げます。
黒くなったら油から上げ熱源を切ります。
ちょっぴり放置。
142℃まで下がるのを待って、再び熱源を入れ
そのままの温度を保ち(142℃)紫根を入れます。
すべてが浸った所ですぐに油からあげます。↓
手早く作業しなければならなかったので、紫根を揚げている写真を撮れませんでした。
しゅびばしぇん。
※この段階で石鹸用と軟膏用に油をわけました。
石鹸用の事を考え、蜜蝋とバターを入れるタイミングを一番最後にした次第です。
蜜蝋を溶かしてます。溶けたら放冷するまで放置。
ハイ!ガッチガチに固まっております。
泡だて器では歯が立ちませんでしたので
バターナイフやらを使いまして細かく刻み
少し滑らかになったところでハンドブレンダーを登場させました。
ツヤツヤの軟膏が出来上がりました。
容器につめて出来上がり。
この後、この油を使って石鹸を仕込みます。
それはまた後ほど。。。
と言っても、ラードの代わりにコクムバターを使い
せっかく生薬を抽出するなら石鹸用のオイルも一緒にって事で
作業工程順を微妙に変更しました故、
紫雲膏と呼べる代物かはわかりません。
したがって、バドゥン膏と命名致しました。
(命名したのはコマル師匠でありますが・・・)
ちゃんとした紫雲膏の作り方はコチラ
はい、材料です。
↓に全て写っております。
胡麻油は太白を使用しております。
当帰・紫根・コクムバター・黄蝋(未精製蜜蝋)
油を180℃でよく重合させます。(約一時間程)
ホットケーキみたいな香りが充満してきます。
重合したら・・・↓
当帰を入れます。
ホットケーキ臭がかりんとう臭へと変化しました。
夜中にこっそりホットケーキを作って
こっそりひっそり食ってると思われやしないかと
後ろめたくヒヤヒヤしながら黒くなるまで揚げます。
黒くなったら油から上げ熱源を切ります。
ちょっぴり放置。
142℃まで下がるのを待って、再び熱源を入れ
そのままの温度を保ち(142℃)紫根を入れます。
すべてが浸った所ですぐに油からあげます。↓
手早く作業しなければならなかったので、紫根を揚げている写真を撮れませんでした。
しゅびばしぇん。
※この段階で石鹸用と軟膏用に油をわけました。
石鹸用の事を考え、蜜蝋とバターを入れるタイミングを一番最後にした次第です。
蜜蝋を溶かしてます。溶けたら放冷するまで放置。
ハイ!ガッチガチに固まっております。
泡だて器では歯が立ちませんでしたので
バターナイフやらを使いまして細かく刻み
少し滑らかになったところでハンドブレンダーを登場させました。
ツヤツヤの軟膏が出来上がりました。
容器につめて出来上がり。
この後、この油を使って石鹸を仕込みます。
それはまた後ほど。。。
紫雲膏
- 2010.02.17 Wednesday
- 紫雲膏
紫根を知ってる方なら殆どの方がご存知かと思いますが
紫雲膏という軟膏がございます。
今回、その紫雲膏を作るにあたり
簡単ではございますが、紫雲膏についてアレコレと書いてみようと思いますです。
紫雲膏を創案したのは華岡青洲<1760-1835>という
その道では言わずと知れた有名なお医者サンであります。
青洲さん、中国の外科正宗という本に載っている潤肌膏という薬から
ピカーッ☆と閃き、そのレシピに豚脂も入れたらイイんぢゃね??と思ったんですね
それが紫雲膏の出来た経緯です。
っていうのは、ちょっと面白おかしく大げさに言っておりますが
でもまぁ、大まかな話はそんなトコらしいです。
ちなみに、豚脂には(ようはラードですわね)
オレイン酸・パルミチン酸・ステアリン酸などの脂肪酸が含まれているそうですが
凡人のワタシが思うに、
青洲サン、なんでラード??
胡麻油の脂肪酸で充分ぢゃね?
ってか、胡麻油最強ぢゃん!って感じなのですが。
まぁ、凡人が思う事ですからして
やんわりとスルーしてください。
■紫根について
青洲サンが作ってた当時は、ムラサキという植物(東北紫草とも呼ぶ)の根っこで
硬紫根と呼ばれるモノを用いておりましたのですが
現在では絶滅危惧種に指定される程に数が減っており、日本では殆ど採れませんし、
栽培も非常に難しい植物だったりする事から
もっぱら中国からの輸入に頼っているのが現状です。
んでもって、当然の事ながら
中国でも良質の硬紫根が消えつつあり、入手するのが難しくなって来ているとのこと。
(中国では栽培もされているらしいですが、質はよくわかりません)
そこで登場するのが、同じムラサキ科の植物の西洋ムラサキ(西北紫草とも呼ぶ)です。
この西洋ムラサキの根を軟紫根と呼び
硬紫根とは区別をしているのですが
最近では、軟紫根にも硬紫根と類似のナフトキノン誘導体(シコニン・アセチルシコニンなどの紫色色素)が含まれている事がわかり、
紫雲膏を作っている製剤メーカーの多くが軟紫根を使う様になりました。
■紫雲膏500gの作り方
【材料】
胡麻油 500ml
当帰 30g (大和産がいいらしい)
紫根 60g
豚脂 20g
黄蝋 170g (未精製の蜜蝋)
1.胡麻油を加熱し180℃に保ちながら一時間程度、よく重合させる。
(胡麻油は加熱する事で抗酸化作用が増す)
重合を見極めるには、コップに入れた水に油を一滴落とし
水面に散らずにキレイな玉になっていればOK。
2.豚脂と蜜蝋を入れる。
(蜜蝋の融点は60℃〜70℃なのですぐ溶けます)
3.当帰を入れ(泡立つから少しずつね)
狐色を通り越して黒くなり始めたら油からあげて熱源を切る。
(ステンレスのザルなどに入れて揚げるといいです)
4.142℃まで温度が下がったら再び加熱。142℃を保った状態で
紫根を入れ(泡立つから少しずつね)
全体が浸ったらすぐ油からあげて熱源を切る。
(※紫根に含まれるアセチルシコニンの融点は142℃です)
5.4〜5枚程かさねたガーゼで濾す。
6.放冷したらよく練って出来上がり。
って事で、おわかりでしょうか・・・
紫雲膏は決して簡単にできる代物じゃ〜ありません。
手作り紫雲膏の記事を書いていらっしゃるサイトの殆どに
簡単にできちゃいました〜♪と書かれておりますのです。
が、しかし!
油をただ熱して、生薬をただ揚げて、出来たモノをただ練れば出来るってなモンぢゃなくて
油の温度や生薬投入のタイミングなど
それぞれの材料がそれぞれのチカラを充分に発揮できる様に作らなきゃ
ただの保湿クリームでしかないわけですね。
当然の事ながら、材料の質も充分に吟味する必要があります。
今回、ワタシにしては大変に珍しい事に(みなさんこれは一大事ですよ!)
結構な時間をかけてリサーチをさせて頂きました。
専門家が発表なさった研究論文チックなモノにも目を通してみてつくづく思ったのが
「理屈を知らないって罪つくりだわ。」
お陰で脳みそが何度となく溶け出てきそうな思いも致しました。(耳の穴から)
でも、ものすんご〜く為になりました。
紫根は油で温抽出っていうのは前々から知っておりましたが
まさか142℃もの高温だとは露ほども知りませなんだ。
熱に弱いって、当帰よりは弱いっていう事だったのかよ・・・
おわり。
紫雲膏という軟膏がございます。
今回、その紫雲膏を作るにあたり
簡単ではございますが、紫雲膏についてアレコレと書いてみようと思いますです。
紫雲膏を創案したのは華岡青洲<1760-1835>という
その道では言わずと知れた有名なお医者サンであります。
青洲さん、中国の外科正宗という本に載っている潤肌膏という薬から
ピカーッ☆と閃き、そのレシピに豚脂も入れたらイイんぢゃね??と思ったんですね
それが紫雲膏の出来た経緯です。
っていうのは、ちょっと面白おかしく大げさに言っておりますが
でもまぁ、大まかな話はそんなトコらしいです。
ちなみに、豚脂には(ようはラードですわね)
オレイン酸・パルミチン酸・ステアリン酸などの脂肪酸が含まれているそうですが
凡人のワタシが思うに、
青洲サン、なんでラード??
胡麻油の脂肪酸で充分ぢゃね?
ってか、胡麻油最強ぢゃん!って感じなのですが。
まぁ、凡人が思う事ですからして
やんわりとスルーしてください。
■紫根について
青洲サンが作ってた当時は、ムラサキという植物(東北紫草とも呼ぶ)の根っこで
硬紫根と呼ばれるモノを用いておりましたのですが
現在では絶滅危惧種に指定される程に数が減っており、日本では殆ど採れませんし、
栽培も非常に難しい植物だったりする事から
もっぱら中国からの輸入に頼っているのが現状です。
んでもって、当然の事ながら
中国でも良質の硬紫根が消えつつあり、入手するのが難しくなって来ているとのこと。
(中国では栽培もされているらしいですが、質はよくわかりません)
そこで登場するのが、同じムラサキ科の植物の西洋ムラサキ(西北紫草とも呼ぶ)です。
この西洋ムラサキの根を軟紫根と呼び
硬紫根とは区別をしているのですが
最近では、軟紫根にも硬紫根と類似のナフトキノン誘導体(シコニン・アセチルシコニンなどの紫色色素)が含まれている事がわかり、
紫雲膏を作っている製剤メーカーの多くが軟紫根を使う様になりました。
■紫雲膏500gの作り方
【材料】
胡麻油 500ml
当帰 30g (大和産がいいらしい)
紫根 60g
豚脂 20g
黄蝋 170g (未精製の蜜蝋)
1.胡麻油を加熱し180℃に保ちながら一時間程度、よく重合させる。
(胡麻油は加熱する事で抗酸化作用が増す)
重合を見極めるには、コップに入れた水に油を一滴落とし
水面に散らずにキレイな玉になっていればOK。
2.豚脂と蜜蝋を入れる。
(蜜蝋の融点は60℃〜70℃なのですぐ溶けます)
3.当帰を入れ(泡立つから少しずつね)
狐色を通り越して黒くなり始めたら油からあげて熱源を切る。
(ステンレスのザルなどに入れて揚げるといいです)
4.142℃まで温度が下がったら再び加熱。142℃を保った状態で
紫根を入れ(泡立つから少しずつね)
全体が浸ったらすぐ油からあげて熱源を切る。
(※紫根に含まれるアセチルシコニンの融点は142℃です)
5.4〜5枚程かさねたガーゼで濾す。
6.放冷したらよく練って出来上がり。
って事で、おわかりでしょうか・・・
紫雲膏は決して簡単にできる代物じゃ〜ありません。
手作り紫雲膏の記事を書いていらっしゃるサイトの殆どに
簡単にできちゃいました〜♪と書かれておりますのです。
が、しかし!
油をただ熱して、生薬をただ揚げて、出来たモノをただ練れば出来るってなモンぢゃなくて
油の温度や生薬投入のタイミングなど
それぞれの材料がそれぞれのチカラを充分に発揮できる様に作らなきゃ
ただの保湿クリームでしかないわけですね。
当然の事ながら、材料の質も充分に吟味する必要があります。
今回、ワタシにしては大変に珍しい事に(みなさんこれは一大事ですよ!)
結構な時間をかけてリサーチをさせて頂きました。
専門家が発表なさった研究論文チックなモノにも目を通してみてつくづく思ったのが
「理屈を知らないって罪つくりだわ。」
お陰で脳みそが何度となく溶け出てきそうな思いも致しました。(耳の穴から)
でも、ものすんご〜く為になりました。
紫根は油で温抽出っていうのは前々から知っておりましたが
まさか142℃もの高温だとは露ほども知りませなんだ。
熱に弱いって、当帰よりは弱いっていう事だったのかよ・・・
おわり。
1/1